
| 商品名: | ゼリットカプセル15 ゼリットカプセル20 |
|---|---|
| 一般名: | サニルブジン |
| 略称 : | d4T |
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抗ウイルス化学療法剤
ZERIT CAPSULES
(サニルブジンカプセル)
2011年3月改訂(第17版)
劇薬,処方せん医薬品
注意-医師等の処方せんにより使用すること
貯法:室温保存
使用期限:3年(使用期限の年月は外箱に記載されています。)
日本標準商品分類番号
87625
| 15 | 20 | |
| 承認番号 | 20900AMY00174000 | 20900AMY00175000 |
| 薬価収載 | 1997年7月 | 1997年7月 |
| 販売開始 | 1997年7月 | 1997年7月 |
| 国際誕生 | 1994年6月 | 1994年6月 |
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦,産婦,授乳婦等への投与」の項参照)
ゼリットカプセル15,ゼリットカプセル20は1カプセル中,それぞれサニルブジン15mg,20mgを含有する。
なお,添加物として結晶セルロース,無水乳糖,乳糖水和物,デンプングリコール酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウム,また,カプセル本体にゼラチン及びラウリル硫酸ナトリウムを含有する。
| 製剤 | 色 | 内容物 | 形状 | サイズ | 識別コード |
|---|---|---|---|---|---|
| ゼリットカプセル15 | ボディ:黄色 キャップ:褐色 |
白色~黄褐色の粉末 | ![]() |
3号カプセル | BMS1964 |
| ゼリットカプセル20 | ボディ及びキャップ:淡褐色 | 白色~黄褐色の粉末 | ![]() |
2号カプセル | BMS1965 |
HIV-1感染症
本剤は他に適切な治療法がない場合にのみ使用し,本剤の投与はできる限り短期間とすること。
通常成人には,サニルブジンとして以下の用量を1日2回12時間毎に経口投与する。
体重60kg以上:1回40mg
体重60kg未満:1回30mg
投与に際しては,必ず他の抗HIV薬と併用すること。なお,患者の腎機能により減量を考慮する。
| クレアチニンクリアランス(mL/分) | サニルブジン投与量・投与間隔 |
| >50 | 通常用量・12時間毎 |
| 26~50 | 通常用量の1/2・12時間毎 |
| ≦25※ | 通常用量の1/2・24時間毎 |
※血液透析を受けている患者には血液透析終了後に投与し,透析を行わない日にも同じ時間に投与する。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| ジドブジン | 細胞内において本剤の活性代謝物であるサニルブジン三リン酸が減少し,本剤の効果が減弱するとの報告があるので,本剤とジドブジンとの併用療法は避けることが望ましい。 | ジドブジンが細胞内における本剤のリン酸化を抑制することが考えられている。 |
日本国内におけるHIV感染症例を対象とした臨床第Ⅰ/Ⅱ相試験において,安全性解析対象80例中副作用が報告されたのは,51例(63.8%)で,主な副作用はLDH上昇(22.5%),AST(GOT)上昇(16.3%),ALT(GPT)上昇(16.3%),貧血(8.8%),悪心・嘔吐(7.5%),食欲不振(7.5%),高脂血症(中性脂肪上昇等)(7.5%),CK(CPK)上昇(7.5%)等であった。重篤な副作用として,本剤との関連性を完全には否定できない尿細管性アシドーシスによる急性腎不全に起因する死亡例が1例報告されている。
国内の拡大臨床試験において,安全性解析対象80例中副作用が報告されたのは,18例(22.5%)で,主な副作用は悪心・嘔吐(3.8%),γ-GTP上昇(3.8%)等であった。
米国におけるHIV感染症例を対象とした第Ⅱ相試験(AI455-006試験1)用量0.1,0.5及び2.0※mg/kg/日)において,WHO分類のグレードⅢ又はⅣの副作用が152例中89例(59%)に認められた。そのうち減量又は中止を必要とする末梢神経障害は,0.1,0.5及び2.0※mg/kg/日でそれぞれ51例中3例(6%),53例中9例(17%)及び48例中15例(31%)発現した。その他の主な副作用は,うつ病(6%),頭痛(5%),悪寒・発熱(5%),無力症(4%),筋肉痛(3%),下痢(3%),発疹(3%)等が認められた。また,グレードⅢ又はⅣの臨床検査値異常はヘモグロビン減少(3%),好中球減少(5%),血小板減少(3%),AST(GOT)上昇(9%)及びALT(GPT)上昇(8%)等であった。
(※:承認外用量)
また,ジドブジンを6カ月以上投与された症例822例を対象に,本剤に切り替えた群とジドブジンを継続して投与した群を比較した第Ⅲ相二重盲検比較試験(AI455-019試験2))で報告されたサニルブジンを投与された412例中の主な有害事象(本剤との因果関係に関わりなく発現した症状)は,感染(72%),頭痛(54%),悪寒・発熱(50%),無力症(35%),腹痛(34%),疼痛(21%),倦怠感(20%),下痢(50%),悪心・嘔吐(39%),リンパ節症(20%),筋肉痛(32%),関節痛(23%),減量又は中止を必要とする末梢神経障害(14%),不眠(29%),うつ病(24%),不安(22%),鼻炎(48%),咳(47%),咽頭炎(30%),発疹(40%),アミラーゼ上昇(23%)等であった。
FDAのParallel trackガイドラインに従った大規模拡大試験[AI455-900試験3):40mg/日(体重60kg未満は30mg/日)及び80mg/日(体重60kg未満は60mg/日)]において,WHO分類のグレードⅢ又はⅣの重篤な有害事象(本剤との因果関係に関わりなく発現した症状)は3,597例中1,520例(42%)に認められた。主な項目は,感染(23%),減量又は中止を必要とする末梢神経障害(13%),死亡(5%),新生物(5%:主にKaposi肉腫)等であった。死亡は40mg/日群が108例(6%),80mg/日群が73例(4%)であった。グレードⅢ又はⅣの臨床検査値異常は,ヘモグロビン減少(3%),好中球減少(10%),血小板減少(4%),AST(GOT)上昇(5%),ALT(GPT)上昇(9%),アルカリフォスファターゼ上昇(4%)等であった(米国申請時の中間成績)。
次のような症状があらわれた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
乳酸アシドーシス(頻度不明)があらわれることがあるので,全身倦怠感,悪心・嘔吐,腹痛,急激な体重減少,頻呼吸,呼吸困難,ギラン・バレー症候群に類似した症状(四肢の筋脱力,腱反射消失,歩行困難,呼吸困難等)等に注意すること。また,乳酸アシドーシスの症例において,重度の脂肪肝を伴う肝腫大が報告されている。
四肢のしびれ・刺痛感・疼痛等の末梢神経障害(17.3%)があらわれることがある。
膵炎(1.0%)があらわれることがあるので,血清アミラーゼ,血清リパーゼ等の生化学的検査を定期的に行うこと。
尿細管性アシドーシスによる急性腎不全(国内1例)があらわれることがあるので,定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。
錯乱(0.3%),失神(0.1%未満),痙攣(0.6%)があらわれることがある。
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.1%未満)があらわれることがある。
肝不全(頻度不明)があらわれることがあるので,定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。
次のような副作用があらわれた場合には,症状に応じて適切な処置を行うこと。
| 種類\頻度 | 5%以上又は頻度不明 | 0.1~5%未満 | 0.1%未満 |
|---|---|---|---|
| 精神神経系 | 不眠,うつ病,不安,神経過敏,めまい,思考異常,自殺企図,運動失調,脳症,異常感覚,知覚過敏,知覚減退,知覚障害,異常な夢 | 筋無力症,偏執反応,失語症,言語障害,歩行異常,傾眠,薬物依存 | |
| 消化器 | 下痢,悪心・嘔吐 | 食欲不振,直腸障害,消化不良,便秘,胃腸出血,大腸炎,食道炎,口内炎 | 消化管障害,胃炎,鼓腸放屁,嚥下障害 |
| 代謝・栄養 | 血清アミラーゼ上昇,LDH上昇,糖尿病,高脂血症,高血糖,尿酸上昇,体脂肪の再分布/蓄積(後天性リポジストロフィー,脂肪組織萎縮症,胸部,体幹部の脂肪増加,顔面・末梢部の脂肪減少,クッシング様外見,野牛肩) | CK(CPK)上昇,高カリウム血症,低カリウム血症,低ナトリウム血症,糖尿 | |
| 肝臓 | 脂肪肝,AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇,Al-P上昇,ビリルビン上昇,肝腫 | 胆嚢炎,肝炎,黄疸,胆石症,ウロビリン尿,γ-GTP上昇 | |
| 腎臓 | 血清クレアチニン上昇 | BUN上昇,蛋白尿,頻尿 | |
| 全身症状 | 感染,悪寒・発熱,頭痛 | 腹痛,新生物,無力症,疼痛,倦怠感,背部痛,インフルエンザ様症候群,胸痛,アレルギー反応,浮腫,末梢性浮腫,下肢痛 | 膿瘍 |
| 血液・リンパ系 | 白血球減少,好中球減少,貧血,ヘモグロビン減少,血小板減少,大赤血球症 | リンパ節症,悪性リンパ腫様疾患,好中球増多,好酸球増多,単球増多,リンパ球減少,リンパ球増多 | |
| 筋骨格 | 筋肉痛,関節痛 | ||
| 呼吸器 | 咳 | 鼻炎,咽頭炎,肺炎,呼吸困難,呼吸障害,気管支炎,副鼻腔炎 | 肺疾患,気胸 |
| 皮膚 | 発疹,紅斑性発疹,発汗,瘙痒,真菌性皮膚炎,皮膚乾燥,毛嚢炎 | 斑状丘疹性皮疹,蕁麻疹 | |
| 感覚器 | 耳痛,視力異常,網膜炎,味覚異常 | 網膜剥離,盲 | |
| その他 | 体重減少,脱水,低血圧,末梢性虚血 | 出血 |
一般に高齢者では生理機能が低下しているので,減量するなど注意すること。
動物実験(ラット)で,乳汁中に移行することが報告されているので,授乳中の婦人には,授乳を中止させること。
低出生体重児,新生児,乳児,幼児又は小児に対する安全性は確立していない(国内での使用経験がない)。
成人に長期に過量投与した際,末梢神経障害及び肝機能障害が発現したとの報告がある。サニルブジンは血液透析により除去することができる。
エイズ,エイズ関連症候群患者又は無症候性キャリア(7例)にサニルブジンを経口投与(平均投与量0.59mg/kg)した時の最高血漿中濃度は0.48μg/mLに達し,血漿中半減期は1.35時間であった。尿中回収率(UR)は23.7%であった。日本人におけるサニルブジン投与後の体内動態は外国人と同等であると推察された。

| AUC μg・h/mL |
Cmax μg/mL |
Tmax h |
T1/2 h |
CLT/F mL/min |
UR % |
CLR mL/min |
| 1.14(0.26) | 0.48(0.14) | 0.79(0.27) | 1.35(0.27) | 544(117) | 23.7(8.4) | 138(69) |
平均値(標準偏差),n=7
CLT/F:見かけの経口クリアランス
平均投与量:0.59mg/kg
CLR:腎クリアランス
エイズ,エイズ関連症候群患者又は無症候性キャリア(18例)にサニルブジンを経口投与(平均投与量0.57mg/kg)した時の最高血漿中濃度は0.84μg/mLに達し,血漿中半減期は1.39時間であった。尿中回収率(UR)は35.2%であった。

| AUC μg・h/mL |
Cmax μg/mL |
Tmax h |
T1/2 h |
CLT/F mL/min |
UR※ % |
CLR※ mL/min |
| 1.26(0.49) | 0.84(0.34) | 0.70(0.42) | 1.39(0.41) | 594(272) | 35.2(14.3) | 200(65) |
平均値(標準偏差),n=18
CLT/F:見かけの経口クリアランス
平均投与量:0.57mg/kg
CLR:腎クリアランス
※:n=14
エイズ,エイズ関連症候群患者又は無症候性キャリア(25例)についてサニルブジンを0.25~4.0mg/kg経口投与し,静注投与時の薬物動態と比較して求めた経口投与時の吸収率(生物学的利用率)は約90%であった。
エイズ,エイズ関連症候群患者又は無症候性キャリア(44例)にサニルブジンを0.0625~1.0mg/kg1時間点滴静注(承認外用法用量)した時の見かけの分布容積(Vss)は28.4~81.2Lで,サニルブジンは血管外にも分布することが示された。分布容積は投与量に依存せず,体重にも相関しなかった。
サニルブジンは0.01~11.4μg/mLの濃度で10%以下の血清蛋白結合率を示し,血清蛋白とほとんど結合しない。サニルブジンは赤血球及び血漿に同程度に分布する。
サニルブジンを健常成人(4例)に40mg経口投与した時,投与後約4時間の脳脊髄液内濃度は0.044~0.071μg/mLで,同時点の血漿中濃度の31~45%の値を示し,サニルブジンは脳脊髄液へ移行することが示された。
ヒト肝ミクロゾームを用いたin vitro試験で,サニルブジンからチミン及び極性の高い代謝物が生成し,サニルブジンはピリミジン代謝系等により代謝を受けることが示唆された。なお,ヒトにおけるサニルブジンの代謝は解明されていない。
サニルブジンを0.033~4mg/kg経口投与(110例)後の見かけの全身クリアランスは投与量に依存せず,441~771mL/minであった。腎クリアランスは全身クリアランスの約40%であった。腎クリアランスの平均値は内因性クレアチニンクリアランスの約2倍で,糸球体濾過の他に尿細管分泌もあることが示唆された。経口単回投与後6~24時間までに未変化体として29~44%が尿中に排泄された。
低腎機能15例及び正常腎機能5例のHIV非感染者で行った検討では,サニルブジンの見かけの経口クリアランス(CLT/F)はクレアチニンクリアランス(Ccr)の低下に伴って減少し,消失半減期(T1/2)は延長した。
Cmax及びTmaxには腎機能低下による顕著な影響はなかった。これらの知見から,クレアチニンクリアランスの低下した患者ではゼリット(サニルブジン)カプセルの投与量を調節することが望ましい。
| クレアチニンクリアランス | |||
| >50mL/min (n=10) |
26~50mL/min (n=5) |
9~25mL/min (n=5) |
|
| Ccr(mL/min) | 104±28 | 41±5 | 16±6 |
|---|---|---|---|
| CLT/F(mL/min) | 335±57 | 191±39 | 116±25 |
| CLR(mL/min) | 167±65 | 73±18 | 17±3 |
| T1/2(h) | 1.7±0.4 | 3.5±2.5 | 4.6±0.9 |
CLR:腎クリアランス
ジドブジン又はジダノシンに効果不十分,不耐容又は不適格なCD4細胞数500cells/mm3以下のHIV感染症例86例を対象とした臨床第Ⅰ/Ⅱ相試験における有効性解析対象76例でのCD4細胞数の推移を主とした全般改善度は,改善以上が24週間投与で39.5%(30/76),24週間以上の投与例で13.7%(7/51)であった。
ジドブジンを6カ月以上投与された症例822例を対象に,本剤に切り替えた群とジドブジンを継続して投与した群を比較した第Ⅲ相二重盲検比較試験(AI455-019試験2))では,本剤80mg/日(体重60kg未満は60mg/日:体重換算で1.0mg/kg/日)投与群はジドブジン600mg投与群に比較して,AIDS発症の遅延又は延命(p=0.006),CD4リンパ球数の改善(p<0.0001)においてジドブジンに比較して本剤の有効性が確認された。CD4リンパ球数平均値の推移を示す。

p24抗原量については本剤投与群がジドブジン投与群に比べ,増加は少ないものの有意差はみられなかった(p=0.28)。

サニルブジンはチミジンヌクレオシド類縁体で,in vitroではヒト細胞中のHIVの複製を阻害する。サニルブジンは細胞のキナーゼによってサニルブジン三リン酸となり,抗ウイルス作用を発揮する。サニルブジン三リン酸がHIVの複製を阻害する作用機序としては次の2とおりが知られている。
サニルブジンはHIV-1に感染したT細胞及び単球/マクロファージの細胞培養によるin vitroの試験で抗ウイルス活性を示し(ED50=0.01~4.1μM),HIV-2に対しても抗ウイルス活性を示した(ED50=0.09μM)。
HIV-1 HXB2及びⅢb株を用いたサニルブジン耐性株誘導試験で,感受性が1/7~1/30に低下した株が得られ,逆転写酵素にV75T及びI50Tの変異が確認された。この遺伝子変異を組み込んだ株では,ジドブジン及びジダノシンに対する感受性の低下は1/5以内の範囲であった。
サニルブジンを6~28カ月投与した前後に分離した30組のHIV株のサニルブジンに対する感受性を試験したところ,感受性が1/4~1/12に低下した株が3株確認された。しかし,この感受性の変化と関連する逆転写酵素遺伝子の変異は確認されていない。また,サニルブジンを18~22カ月投与した前後に分離した11組のHIV株(このうち9例は以前にジドブジンの投与を受けていた)のうち,ジドブジンに対する感受性の低下(1/9~1/176)が5株,ジダノシンに対する感受性の低下(1/7~1/29)が3株で確認された。
これらの感受性の変化と臨床効果の関係は明らかにされていない。
PBMC細胞及び U937株を用いたサニルブジンとジドブジン,リバビリン又はドキソルビシンとのin vitroの併用試験で,サニルブジンの活性代謝物であるサニルブジン三リン酸の生成が有意に抑制されることが報告されている。一方,CEM-SS細胞を用いたin vitroの併用試験で,サニルブジンとジドブジンは相加から拮抗的な抗ウイルス作用が得られたことが報告されている。

ゼリットカプセル15:60カプセル(瓶入)
ゼリットカプセル20:60カプセル(瓶入)
ブリストル・マイヤーズ株式会社メディカル情報部
(住所)東京都新宿区西新宿6-5-1
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