V初回治療に用いる抗HIV薬の選び方

6.ウイルス学的抑制が長期に安定して得られている患者への薬剤変更について

 薬剤の改善などにより長期にわたって良好な状態を維持できる患者の増加に伴い、長期的な有害事象の軽減や医療費の抑制といった観点から、抗HIV治療を導入時の薬剤と維持期の薬剤に分けるという考え方も出てきている。生涯にわたって3剤併用療法が必要か否かは、現時点では結論は出ていないが重要な検討課題である。いくつかの臨床試験が進行中であり、2018年前期には2剤治療への変更に関する無作為化比較試験(Phase III)が発表された。これは、6か月以上に渡ってHIV-RNAが50コピー/mL未満に維持されている患者を対象に、これまでの治療を継続する群とDTG+RPVに変更する群に無作為に割り付けて48週時点での50コピー/mL未満達成率を比較したものである67)。これによると、48週時点での50コピー/mL未満達成率はどちらの群でも95%であった(群間差(95%CI):-0.2(-3.0, 2.5))。これらの結果に基づき、2018年11月に抗HIV薬既治療患者に対して、DTGとRPVの合剤(ジャルカ配合錠®)が日本で承認された。使用上の注意として「ウイルス学的失敗がなく、切り替え前6か月間以上においてウイルス学的抑制(HIV-RNAが50コピー/mL未満)が得られており、本剤の有効成分に対する耐性変異を持たず、本剤への切り替えが適切と判断される抗HIV薬既治療患者」と記載されている。この条件に合致する患者では、DTG/RPVへの変更も選択肢の一つである。

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